具体的な数字を出すのは初めてなのでサラリと爆弾発言をするけど、私は2019年4月の健康診断で人生初の「体重100キロ超え」という偉業異業を成し遂げてしまいました。
現在は誤差の範囲内で90キロ台だけど、気持ちは100キロのままです。あ、身長は167センチ。
ダイエットを本格スタートさせようと水面下でいろいろ準備をすすめている途中で、私は下記「料理人の男友達に痩せさせられた話する?」の著者:みずさわるる先生のTwitterに出会いました。そして、彼女のエッセイが発売仕立てホヤホヤなのを知ったのです。
Twitterにアップされていた冒頭を試し読みしたそのままの足(というか指?)でKindleストアへ行き、即購入。「電子と紙の値段違わないのか…」と一瞬思ったけど(講談社さーん!笑)、それでも買いました。途中涙をボロボロ流しながら、気づいたら一気に読破。
この本は「人生史上最大に太ってしまったのに、あれこれ悩んで本格的にダイエットをスタートできていなかった私」の背中を優しく、でも力強く押してくれました。
- 標準体重を大幅に超えてしまっていて、自暴自棄になっている人
- 20kg以上の減量なんて、出来る気がしないと思っている人
- ダイエットを始めたいのに、覚悟ができずに足踏みしている人
そんな、私みたいな人に強くおススメしたい1冊。あんまりネタバレしてしまうのもな〜と思うので、自分語り多目だけど、似たような境遇の人には本当におすすめ。
ノウハウ本でも、レシピ本でもない。「成功体験のお裾分け」
高校3年間でしゃべった男子は0。辛いことから目を背けて生きてきた100kg超えの女ヲタクがオフ会で出会ったのは、料理人のイケメン男子。卑屈な私を見かねた彼が「ダイエットを手伝う」と言ってきて――!? 33歳、汗と涙と涙と涙の、笑って泣ける実録ダイエットエッセイ!
料理人の男友達に痩せさせられた話する? – Palcy (パルシィ) – 講談社とピクシブ発の新しいマンガアプリ (2019/07/17引用)
この本は知識をつけるためではなく、モチベーションを上げるためや、行動を起こすきっかけ作りのために読むのがおススメです。「やる気を出したい」「私も頑張りたい」「背中を押して欲しい」とかですね。
なぜなら、この本を読むだけで「100kgを超えた体重を35kg落とすことができた(※あとがき時点)」という超リアルな成功体験を疑似体験できるからです。まさに成功体験のお裾分け。みずさわ先生は女神か何かか?ありがたい。
体重が増えすぎると、人間は諦めの境地に至る
私が今まで行動できなかった理由・むしろダイエットと真逆の過食を繰り返していた理由を考えると、「標準体重との圧倒的な差に萎えていたから」という結論に至りました。
私がうつ病で不眠症だったときの真夜中の過食がきっかけで激太りしそのまま痩せられずに90キロまであっという間でした。
でも病気の診断が降りる3ヶ月前の健康診断も68キロと標準体重を超えていたんですよね。

6キロ痩せて、やっと標準体重かぁ…。
大学生のときのベストな55キロまで13キロ…
68キロのときでさえこんな心理状態だったのに、それが80キロ、90キロと増えていけば標準体重と引き算するのも嫌になります。その間に試行錯誤(まぁ超甘いんだけど)して続かなかった経験があれば尚更。
確かに私は 受験でも仕事でも 何も考えず突っ走って失敗し
「料理人の男友達に痩せさせられた話する?」2019/07/01発行(講談社) 17ページ
失敗に「慣れた」ことにして 楽な方へ逃げることばかり考えて
あくまで私の感覚なのですが、166センチの身長でほぼ脂肪のみの体重が90キロを超えてくると、ぶっちゃけ完全に戦意喪失します。そもそも90キロまで放っておくなと常識人なら言うでしょうが、まあ人それぞれいろんな事情があります。変えられない過去にとやかく言っても無意味ですので、ご容赦ください。
ネガティブにもなるし、卑屈にもなるし、自己肯定も低くなります。最初の主人公は壊滅的に自己肯定感がない。それが男友達との会話の殴り合い()の要所要所から伝わる。
そしてページをめくるごとに、そんな主人公が変わっていくのがわかる。
戦意喪失している人も、「成功体験」があれば士気が上がる
戦意を喪失すると、「何をやっても無駄だ」「ここから30キロ落とせるわけがない」というマインドブロックが働いてしまうので、ダイエットに取り組もうとするきっかけが完全に失われてしまいます。
私も90キロ超えてからの10キロは罪悪感がありませんでした。むしろ開き直り、今までやったことがないような食生活に走ったり。仕事帰りにマックのセットを2つ車の中で食べ、平然と家で夕飯を食べるとか正気の沙汰じゃないです。
でもね、100kg超えた体重から35kg痩せた人が実際にいるんですよ。「乙女的恋革命ラブレボ!!」じゃなくても、きちんと現実にいるんです。この本の主人公、すなわちみずさわ先生のことなんですけど。
ハッタリじゃないことなんて、(私は知らなかったけど)この漫画が前から連載されていたことや、みずさわ先生のTwitterを見れば一目瞭然。この事実だけで、とてもたくさんの勇気がもらえませんか?
私の横に料理人の男友達はいないし、「お前はやれる」と愛情を持って全力で煽ってくれる男友達もいません(あの男友達は料理人やめて教育者になるべきだと思うすごすぎ)。でも、私たちはみずさわ先生の成功体験を漫画を通して追体験することができます。
「こんないい男(友達)いるなんてうらやましすぎるわー!!」と思う人もいるよね。私はぶっちゃけうらやましい。でもその男友達がいても「自分やれる」という根拠って実はどこにもなくて、前例がない状態で頑張ったみずさわ先生は相当大きな覚悟が必要だったと思う。
そして「お前はやれる」を全身全霊をかけて信じさせてくれた男友達もやっぱりすごいね。私もこんな友達欲しいなぁ。私は恋愛でクソみたいな経験をしているので、男友達に恋愛感情がなかったのがここまでうまくいった理由の1つなんじゃないかなぁとも感じた。
ていうかただの男友達じゃなくて(みずさわ先生の)好きな人だよ?好きな人に「いま体重約100kgです」って言える?すごいよ。私は太ってから交友関係めちゃくちゃ絞って引きこもってるのに。本当にすごい。
本編を読むと「疑似恋愛ダイエット」の意味が思いの外深いのもわかります。読む前までは、仰天ニュースにもなった「ティエリアダイエット」的なニュアンスを想像していたんだけど(ティエリアダイエットが浅いというわけではない)、それだけじゃない。人間の本質が垣間見える。
(ちなみに私が号泣したのはダイエット関連でなく男友達との恋愛模様に関してでしたw)
ノウハウやレシピを本格的に学ぶなら別の本で
声を大にして言っておきたいのが、この本は「エッセイ」であり、「ノウハウ本」でも「レシピ本」でもないということ。
「料理人の男友達」というタイトルから、「料理人ならではのスーパーテクニックが詰まっているのでは…!?」と考える人もいるみたいですが、出てくる方法論や知識としては、ダイエットの基礎基本といえるものです。
だから料理のレシピや運動の方法が知りたい人は、この本じゃなくて別の本なり、動画なり、ブログなりで調べた方がいいと思います。
ていうか、みずさわ先生がどのような食事(レシピ)でダイエットをされているかに限っては、先生のTwitterで写真付きで毎日投稿されています。神か。どんな福利厚生だ。私がやろうとしている糖質制限とは少し違うけど、維持期のこととか考えたらめちゃくちゃ参考になります。ありがとう先生。
成功体験のお裾分け、今度は自分ができるように。
本編が漫画なので、セリフを引用しまくるのもな~と思ったら、支離滅裂な感じになってしまいました。とりあえず、先生が無料公開してくれているものを見てもらうのが一番かなと思います。
私には料理人の男友達はいないけれど、いつか私も…ううん、いつかでなく明日から、いやむしろ今日いまこの瞬間から、ダイエットを頑張ろうと思えた。みずさわ先生にとっての料理人の男友達は、私にとってはみずさわ先生なのかもしれない。
作品を通して、Twitterでの毎日の積み重ねを通して、私に勇気をくれてありがとう。…みずさわ先生を見つけたのは昨日だけど、ネトストの如く過去ツイを漁る本宮(コソッ)
みずさわ先生にお裾分けしてもらった成功体験をきっかけに、今度は私自身が成功して、その成功体験を追体験した人がまた…と、素敵な連鎖が生まれるように、頑張ります。
途中からファンレターみたいになっちゃったけど、まぁ、いいのだ(^ω^)
公式サイト:https://palcy.jp/comics/185?p=ipvJCmjx
みずさわ先生Twitter:@xxxmidorin